未熟な甲虫の呟き

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2015年 03月の記事
2015/03/13
創作話] 製本レポ完結編 
2015/03/13
創作話] 『威沙』使ってみました、の2 
2015/03/13
創作話] 『威沙』使ってみました、の1 
2015/03/05
創作話] BCCKS始めました 

製本レポ完結編

 事の起こりは、このへんに書いているように、「今まで書いた小説を、デジタルデータ以外に、プリントアウトでバックアップ取っておこう」からの製本願望でした。
 データバックアップが目的というのならば、印刷した紙の束でも構わないんじゃないか、と、自分でも思わないでもないですが、そこはやっぱり、本のカタチってカッコイイじゃないですか。でも、実際に冊子を作るとなると、目次だのノンブルだの原稿の体裁を整えるのが面倒だし、製本作業も大変だし、と、半分以上諦めていたんですね。
 ところが。
 製本作業が大変だ → 一冊から注文できる印刷屋さんがあるらしい
 原稿の体裁を整えるのが面倒だ → 便利なソフトがあるらしい
 ということで、今回の製本作戦と相成りました。

 原稿の体裁を整える便利なソフト、については、「『威沙』使ってみました、の1」に詳しく記しております。その『威沙』で出力したPDFファイルの詳細は、「『威沙』使ってみました、の2」に。
 こうやって作成したPDFファイルを印刷屋さんに入稿、無事に文庫本が出来上がってきましたので、嬉しがってご報告いたしますね。
ヽ(´▽`)ノヒャッホウ

 印刷をお願いしたのは、製本直送.comさんです。一冊から製本可とのことなので、一冊だけ注文いたしました。学生時代に個人誌の在庫抱えて頭も抱えていたことを考えると、ありがたさに涙が出そうです。一冊だけだから印刷代も安くて済むし。そう、忘れてはいけません、今回の製本は、あくまでもデータバックアップが目的だということを……。

 製本直送さんのサイトには何通りかの入稿コースが用意されていますが、無線綴じで背表紙ありの「表紙作成コース」を選びました。
 用意するのは、「20ページ以上ある本文PDF」と「表紙・裏表紙となる1枚の画像」です。

 表紙はサイト上のブックジェネレーターで作成可能ということですが、試しの一冊が上手くできたならば、他の小説も同じデザインの表紙で印刷したいと思い、画像をあらかじめ自分で用意しておくことにしました。そのほうが、書名や著者名の位置を揃えやすいと思ったからです。
 表紙画像の作り方は、
入稿ガイド>表紙作成コースで表紙をつくる>Photoshopの場合
を参考にしました。(Photoshopの他に、Illustratorと、ブックジェネレーターを使った方法が掲載されています)
 このページに製本サイズ、本文用紙、ページ数を入力すると、背表紙幅が算出されるので、それを元に新規ファイルを作成します。解像度などのファイル設定も詳しく解説されていて、安心して作業が行えました。

 そうやって作成した表紙画像が、コレ↓です。

 自分用の本だから、殺風景でいいんです。ほら、市販の文庫本だって、カバーを剥いたらこんな感じだし!
 それに、ウチのは PhotoshopElements9 なので、CMYKカラー使えないからね。その点、モノクロ印刷なら何も悩まなくて済むし!

 そんなわけで、製本データは以下のとおりです。

製本サイズ : A6
ページ数 : 216ページ(背表紙の厚さ13.5mm)
綴じ方 : 無線綴じ
綴じ方向 : 右綴じ
本文の用紙 : ラフクリーム(主な用途:雑誌・書籍・冊子)
本文の色 : モノクロ
表紙 : 表紙モノクロ&ラミネート加工なし (用紙:柔らかめ)
遊び紙 : 無し

 気になるお値段は560円! 送料込みで797円でした。安い!

 さて、入稿してから一週間、無事本が届きました!
 \ジャーン/


 背表紙はこんな感じ。写真撮るの相変わらず下手だなオイ。


 綴じ部分を上から。しっかり製本されてます。


 本文の印刷も、掠れも滲みもなく綺麗です。

 ルビも傍点もダッシュも、PDFどおりにしっかり印刷されていました。
 やー、嬉しいなあ嬉しいなあ!


 浮かれついでに、本のカバーを作ってみました。
 表紙、ラミネート加工無しだから、剥き出しのままだとすぐに汚れてしまいそうだしね。

 美しい夕焼けの写真は、境界線シンドローム様からお借りしました。以前、別館ブログでも共有テンプレート用の画像でお世話になった、とても雰囲気のある写真素材を配布しておられるサイトです。同人誌での使用も可、というお言葉に甘えて、カバーに使わせていただきました。ありがとうございました!
 あと、あちこちでロゴに使わせていただいている鴉の写真は、今は閉鎖してしまわれたpancakeplan様から引き続きお借りしているものです。サイトのリンク集でもご紹介しておりますが、お礼を込めてここでもあらためて記しておきます。いつもありがとうございます。

 さて、こうやって出来上がったカバーですが、とりあえず、家にあったフツーのコピー用紙に印刷して、本にかけてみました。

 裏側はこんなの。

 コピー用紙だからインクの色がくすんでいるけど、表紙をカバーする目的は果たしてくれているから、当面はこれでいいかな。

 ……とまあ、こんな感じで、製本作戦は無事成功を収めることができたのでした。
 やっぱり、自作が本のカタチになるとテンション上がりますねー!
 続けて他の話もぼちぼち製本していこうと思いますv
 

『威沙』使ってみました、の2

『威沙』使ってみました、の1」の続きです。
 ソフトを使った結果、「こんな感じにできたよー」というレポートです。

 それでは、PDFリーダー画面のキャプチャでご紹介していきますね。
 見開き2ページはこんな感じ。

 右(偶数)ページのヘッダには、ノンブルと本のタイトルが、左(奇数)ページにはノンブルと、「使ってみました、の1」の(3)で #CHAPTER# を設定した見出しが自動で挿入されます。
 この、左ページヘッダは、TNFファイルで直接編集することもできます。作業工程としては「ました、の1」の(6)あたりですね。(3)のテキストファイルの下準備よりも、TNFファイルでの作業のほうが、目次とヘッダで違う文字列を表示する、など、レイアウトを細かく設定できるので、凝りたい方は是非色々と試してみてください。(私は、シンプル省労力街道をひた走りました……)

 句読点はもとよりカギカッコの禁則処理も自動でしっかり行われています。


 ルビはこんな感じ。

 テキストファイルから生成されたTNFファイルでは、デフォルトでルビタグに「 balance="on"」が付与されているのですが、これは、ルビの長さがベース文字より長い場合に、ベース文字の上下に空白を作ってルビがベース文字の上下にはみ出さないようにするためのものなのです。
「の1」の(6)で書いたとおり、私は「 balance="on"」を削除してしまったため、ルビのある文字の行も、それ以外の行と同じピッチで文字が並んでいます。

 傍点! 憧れの傍点!


 縦中横もこのとおり。


 あと、キャプチャるの忘れてましたが、ダッシュもきちんと隙間なく繋がって表示されています。嗚呼美しい。


 ここでもう一度、私が行った作業をざっとまとめると、
小説本文のみのテキストファイルに、書誌情報を入力して、
目次とヘッダに表示する章タイトルを設定して、
改ページを設定して、
ルビと傍点の指定をして、
『威沙』でTNFファイルに変換して、
不必要な書誌情報を削除して、
ルビタグから「 balance="on"」を削除して、
『威沙』でPDFファイルを生成して、終わり。

 できるだけ簡単に、シンプルに、を心掛けての作業だったとはいえ、想像していたよりもずっと手間がかかりませんでした。素晴らしい。
 配布サイトの「TNFリファレンス」には、レイアウトや文字装飾関係のタグが幾つもありますので、手間を惜しまない方は、もっと凝った本作りができるのではないでしょうか。私も最終的に、中表紙にワンポイント入れたり、巻末の空白ページにサイトのQRコード貼りつけたりしてみましたから。
(このPDFファイルで入稿して、問題なく文庫本が出来上がってきましたが、それについてはまた後日レポ書きます)(→書きました。「製本レポ完結編」)


 さて、以下はちょっとしたオマケです。

 デフォルトのテンプレートを使用すると、中表紙は

こんなデザインなのですが、ちょっとカスタマイズして、

こういうふうに、枠線を追加してこぢんまりとさせてみました。

 目次も……、

 カスタマーイズ!

(第十五話とか、タイトルが長すぎてノンブルに重なっちゃうんだよね……。目次を二段組みにしなきゃならないほど項目多くないし)

 奥付も……、

非表示の項目があるせいで偏ってしまったレイアウトを整理して、そしてシンプルに……

(ドヤァ)

 テンプレートファイルは、『威沙』を設置したフォルダの下、template/default/ に格納されています。
 中表紙が top.tnf 、目次が index.tnf 、奥付が publisher.tnf でした。

→縦書小説PDFファイル作成ソフト『威沙』についての覚書
 こちらにテンプレートタグの解説がありますので、カスタマイズされる方は是非参考になさってください。


 最後になりましたが、便利なソフトを開発、配布してくださった風野旅人様、本当にありがとうございました!

 

『威沙』使ってみました、の1

『威沙』というのは、テキストファイルから縦書き小説PDFを生成するソフトウェアです。
→『文庫本作成データ生成ツール・威沙』のサイトへ

 昨年末にツイッタでこのソフトが紹介されているのを目にして、なにやら便利そうだぞ、とブクマだけしていたのですが、このたび実際に使ってみたらものすごく便利だったので、ご紹介いたします。
 あくまでも「こういう風に使ったよー」「こんな感じにできたよー」というレポートですので、実際にお使いになる際には、前述の配布サイトの説明をよくお読みになってくださいね。

◆まずは、配布サイトの「ダウンロード」ページからソフトを入手、インストール(or 解凍&設置)しておきます。

◆同サイトの「PreTNF(テキスト)リファレンス」を見ながら、元になるテキストファイル(本文のみ)に下準備を施します。
 
(1) テキストファイルの先頭に、製本に必要な書誌情報を入力。
 私の場合は……
#TITLE#黒の黄昏
#VOLUME#1
#WRITER#那識あきら
#WRITER:URL#http://greenbeetle.xii.jp/
#CIRCLE#あわい文庫
#THANKS#製本直送.com
#THANKS#http://www.seichoku.com/
#EDITION#2015年2月22日 初版
 ……でした。

(2) 本文の前後に #START# と #END# の行を追加。

(3) 章立てや改ページなどのレイアウトを整える。
 私は、「第○話」の大見出しの行頭に #CHAPTER# を、
ページを改めたいところに #NEWPAGE# を、追加しました。
(#CHAPTER# を入力した行は、目次と、左(奇数)ページのヘッダに自動的に表示されるようになります)

(4) ルビや傍点など文字の体裁を整える。
 リファレンスに則って、ルビや傍点を指定します。感嘆符の縦中横とダッシュは、何も手を入れる必要はありません。
 ※ルビの指定方法のうち、 |ベース文字《ルビ》 で使われている「|(縦棒)」は、半角縦棒です。全角ではありません。

3/14 14:30 追記。
ルビと傍点指定が何故か私の環境では上手くいかなかった、と記しておりましたが、環境のせいでもなければ勿論ソフトのせいでもなく、単なる私のうっかりミスだということが判明いたしました。謹んで訂正いたします。
作者の風野旅人様には、ご迷惑をおかけしてしまって本当にすみませんでした。

 

◆一通り下準備が終わったら、『威沙』でテキストファイルをTNFファイルに変換します。
 ソフトを立ち上げ、

 上の図の 赤マル1 のボタンをクリック、下準備を終えたテキストファイルを読み込みます。
(「出力形式」はデフォルトでは「電子書籍向け」になっていましたが、私は印刷所にPDFを入稿するため、出力形式を「1ページ単位」に変更しています)
 赤マル2 のボタンをクリック、テキストファイルと同じフォルダに、TNFファイルが生成されます。

◆ここからは、TNFファイルの編集です。UTF-8に対応しているテキストエディタ(Terapadやサクラエディタなど)をお使いください。
 配布サイトの「TNFリファレンス」を見ながら、レイアウト等を整えていきます。 

(5) ファイルの先頭部分から、PDFに記載しない情報を削除。

(6) テキストファイルで下準備した以外に、レイアウトや字飾りを追加したい場合は、忘れず追加。挿絵を入れることもできます。
 私は、ページ数合わせに改ページを追加したのと、巻末にサイト初出の日付を地付きで記載した以外は、特に手を加えませんでした。
 あと、ルビのベース文字の上下に余分なスペースを空けたくなかったので、全てのルビタグから「 balance="on"」を削除しました。

◆TNFファイルが完成したら、いよいよPDFの生成です。
 上の図の 赤マル1 をクリックして、今編集したTNFファイルを読み込み、赤マル3 のボタンをクリック。これまでと同じフォルダにPDFファイルが生成されます。
 これで、文庫本の本文(表紙と裏表紙以外)の出来上がり、です。便利!

 出来上がったPDFファイルの詳細については、次の記事「『威沙』使ってみました、の2」に記します。
 

BCCKS始めました

 BCCKSとは「誰でも無料で電子書籍や紙本をつくり、公開し、販売することができるWebサービス」です。
 このサービスを使って、サイトで公開している小説を縦書きEPUB形式の電子書籍にいたしました。
 →BCCKSの著者ページ

 電子書籍を有料に設定すればBOOK☆WALKERなどの電子書籍ストアに配本することができて、各ストアの専用アプリで読むことができるようになるのですが、無料設定なためBCCKSのみでの公開となっています。
 これら電子書籍は、BCCKS内のビュワーで読む他に、EPUBファイルをローカルに保存することもできます。ダウンロードしたEPUBファイルは、Adobe Digital Editionsできちんと縦書きで表示されますので、小説はやはり縦書きに限るという方や、オフライン環境でも拙作を読みたいという有難い方は、是非ご利用ください。
 今のところ「黒の黄昏」しかありませんが、時間を見つけて、他のものも揃えていこうと思っています。


 このBCCKS、「灰と王国」の著者である、Windy Hillの洸海さんが使っておられて、なんと「王都警備隊」は、+印刷代で紙本を注文することができるんですよ!! →BCCKSの風羽洸海さんのページ

 実は、紙媒体でのデータバックアップとして一度自作を製本してみようかなあ、と一昨年あたりから思っていたんです。(バックアップ用というのなら印刷した紙の束でもいいんじゃないか、とは自分でも思いますがね、やっぱり本のカタチってカッコイイじゃないですか!) ツイッタで一冊から製本可能な印刷屋さんの情報が流れてくるたびにブクマしていたのですが、このBCCKSの紙本配布だと、もしも自分以外に製本版を欲しいという方が存在しても、対応できるというわけなんです。
 これは素晴らしい! と思い、早速私もBCCKSに登録。先ずは、自家製本が到底不可能なページ数の「黒の黄昏」を、紙本目当てに電子書籍化してみることにしたのですが……、規定ページ数が32ページ刻みなため、キリのいいところで分冊できなくて、巻末に白紙ページが10とか20とか発生するというね……。
 で、この機会に他の印刷屋さんを真面目に見てまわったところ、8ページ単位でページを設定できる、印刷代と送料のみで紙本配布も可能なサービスを見つけたので、そちらに鞍替えすることにしました。自分でPDFファイル用意しなきゃいけないけれど。
 ただ、BCCKSのEPUB作成はとても便利だと思うので(そもそも紙本の件も、ページ数さえ合えば全く問題なかったわけなので)、電子書籍版配布に使わせていただくことにした次第です。
 紙本関係ないとなれば、ページ数なんか気にせず内容で分冊すればいいや、と開き直った挙げ句の分厚い煉瓦本ですよ。実際の本だと背が割れますな。

 紙本については、実現した際にまたブログでご報告いたします。
 
 

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